2011年12月31日土曜日

武士道サーティ・エイティーン。その2。

今年書けてない日記があまりにも多い……。覚えてるだけでも10個以上ある。とりあえず簡易版でもいいから、かけるだけ書くかなー、と思いました。まる。


 この前の続き。


 友人Mと別れ、俺は試着コーナーへと足を踏み入れた。ささっと、上着を脱いで、と。さあ! 着つけて下さりやがりませぃ!とお願いすれば、着つけてくださるのは40台と思しき、渋いスタッフさんである。


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「いやあ、すごい展示ですね!」
「ありがとうございます。昨日京都市長も来られたんですけど、『こんなにすごいとは!』とびっくりされてました(笑)」
「そりゃビックリしますって! 昨日鎧軍団で平安神宮参拝とかされてたんでしょう!? 観光客も大喜びでしょうし、後援とか取れるレベルですよ!」
「ああ、そうかもしれませんねー。うち、職人ばっかりなので、そんな事考えもつかなくて。全部自前でやってるんで……」
「もったいない! 外国人の観光客とか、見たい人たくさんいると思いますよ!」
「そうですねえ。昨日の参拝は、だいぶ観光客の方にも喜んでいただけましたし。次回は考えてみようかなあ」
「ぜひぜひ! しかし、参拝来たかったです!」
「自分が言うのもなんですが、素晴らしかったですよ。相争った戦国武将たちが、ともに平安神宮で並び、平和を祈念する。目頭が熱くなりましたね」
「いいなあああああ!!!!」
「はは。ところで、福島正則の鎧を選ばれましたが、正則、お好きですか?」
「好きですねー。三国志で言えば張飛みたいな、”憎めない愛嬌者”って感じがいいですね」
「同感です」
「酒を飲まなければ、ですけど」
「それも同感です。(笑) 私も市松(正則の幼名)好きなんですけど、ここだけの話、兜は一の谷の方が好きですね」
「あああ! 俺もそうです! この水牛のツノのやつは派手で見栄えするけど、無骨な一の谷の方が市松っぽい気がして好きですね!」
「ですよねー。市松っぽいですよね!」


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↑一の谷兜。この写真の鎧がかぶっている兜で、源平合戦で義経が大勝した戦場一の谷の鵯越(ひよどりごえ)の急峻な崖を表現したもの。元は竹中半兵衛のものであったが、その死後福島正則が譲り受け使用していた。文禄の役で黒田長政(この鎧の着用者)と仲違いをしてしまった正則が、仲直りをするさい、その証としておたがいの兜を交換。その時受け取ったのが、今回着る鎧にも採用されている、有名な大水牛の脇立兜である。


「と言いつつ、本当は島津のほうも着たかったんですけどね! 他の人がもう着てらしたんであきらめましたが。格好いいですよねえ鬼島津!」


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↑他の方が着てらした島津の鎧。


「ですよねー! はっはっは、島津は地元なので贔屓目なしに見れません」
「大河で島津やるべきだと思うんですよねー」
「やってほしいですけど、受けますかね?」
「今イケメンの俳優に武将やらせんの流行りじゃないですか。島津四兄弟ならタイプ違うイケメン揃いで、絶対女性ウケすると思うんですよ!」
「ただ、朝鮮出兵絡みがありますからねー」
「ですよねー」

 なんて話をしているうちに、さあ完成!


 福 島 正 則 光 臨 ! ! ! 


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 おおおおおー! すげえええええ!!!! 俺は今、猛烈に感動している!!! 上に挙げた島津に比べるとガタイが悪い分、ちょっと威厳に欠けますがモーマンタイ!

 フフ、俺は福島正則。賤ヶ岳七本槍筆頭福島正則よ!!




主君、太閤殿下の御前に侍る正則。


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真田? あんな奴チョチョイのちょいですよと豪語する正則。


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調子こいて暴れてたら、主君の主君に見つかって怒られる正則。


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手討ち。



 あー、楽しかった!

 前に大鎧は二度ほど着たことがあるんだけど、当世具足は初めて! 袖に縫いつけられた鎖帷子の網目の細かさや、頬当てまで装着した時の「こら鎧通しでも使わんと首とれんわ。隙間全然ねえ」って感覚、一人ではまず着れねえだろって複雑な装着方法など、着てみなければ分からないことがいっぱいあって、すごく楽しかったです。なにより、現代の素材で相当軽くなってる鎧でもそれなりの重さがあって、よくこれで戦闘できたなあ、と感心しきりでした。密閉されてるから、暑いし。昔の人ってすげえ。
 
 ちなみに。鎧のレンタル時間は、基本的に「飽きるまで」。会場内のいろんなとこで写真撮ったり(福島正則ファンのお父さんに、お子様と写真撮ってって頼まれたりした)してたんで、着付け時間とあわせて、1時間は借りてたと思う。これで3,500円って、リーズナブルにもほどがあるぜ。

 あー、楽しかった!

 丸武産業様、素晴らしいイベントでした。ぜひまたやって下さいませ!!


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 その後、ご近所の有名スフレ専門店「六盛茶庭」でお茶を嗜みつつ感想を語り合った我々は、


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 次の目的地「井伊美術館」へと向かったのであった。


 続く!

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