2012年1月11日水曜日

(けいおん劇場版感想)君の青春は輝いているか。

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 この前、友人O夫妻と仮面ライダーの映画見に行った日、実は連発でけいおん!の映画も見ておりましたのよ!

 滋賀の某映画館。1月4日という、正月休みぎりぎりの日だったとはいえ、客層広くてビックリ。中学生の女の子二人連れから、大学生のグループといった主要顧客層以外に、幼稚園児を抱いた親子連れや、年配の親子連れなんかもいたりして「これ、宮崎映画じゃないよね?」と思わず疑っちゃうような幅広さ。複数回来場者へのプレゼントである生フィルムも切れてたようだし、ホント、人気あるんだなあ、と再確認した思いでしたよ。


鑑賞前。

俺「ま、まあ仕方ないなあ! 君等が見たいって言うなら! 仕方なく! 付き合ってあげてもいいけどね! 友達だしね! 僕はよく知らないんだけど、今大人気らしいね! 見聞を広めるというのは人生に大切な事だし! 仕方ないなあハハハハハ!」



鑑賞後。

俺「ふわふわターイム♪」(瞳孔が開ききった目で、エンドレスで)



 面白かったあああああ!!!!

 いや、わかってたんだ! 見に行ったら楽しいことはわかってたんだ! でも、認めるのが怖かったんだ! だってそんなの――まるで僕がオタクみたいじゃないですか!


 あれ? なんでみんな、そんな生暖かい目で俺を見るんですか? なぜなぜどうして? ホワーイ?


 いやもーなんかですねえ。自分でもわかってんだけど、見ながらずっと俺ニヤニヤしてやがんの。きめえ。(笑)

 もう、すべてが見てて気持ちよく、楽しくて仕方がない。精神的ドラッグみたいなもんですわ。もう、京アニの名人芸に脱帽させられたね。「こうしたら嬉しいんでしょ?」「こうしたら楽しいんでしょ?」って見透かされてて、でも為す術がない感じ。腕利きの外科医に「はい、ここ心臓。刺したら死ぬでしょ♪(ブス)」ってやられたみたいな。ええ、そりゃ見事に死にましたとも! 一撃でしたとも!

  二次元ー! 二次元行かせろおおおおおお!!!! 



 見終わった後友人Oがヒトコト。


「モラトリアムだねえ」


 うん、俺も見ながらそう思ってた。モラトリアム――猶予期間。社会学的には、「人間の成長の中で社会的責任を猶予される期間」なんて解釈されるようだ。

 この映画、ともかく、徹底的に精神的ストレスのない話だった。京都アニメーションの前作劇場アニメ『涼宮ハルヒの消失』では、ハルヒとSOS団が消え、それを取り戻すために主人公キョンが奔走するという試練や、「かけがえのない日常」を取り戻すための葛藤や決断などが存在したが、『けいおん!』には、そういう試練は何も存在しない。せいぜい、旅行のために親を説得したことくらいだ。

 嫌な人間は誰もでてこない。教師は味方だし、友達仲は最高。誰も相手の気持を疑ったりしない裏表のない付き合いで、趣味のバンドは産みの苦しみ無しで作詞作曲でき、練習しなくても演奏技術は異国で聴衆を沸かせるくらいの腕前。親は「高校生の」「女の子だけで」「保護者非同伴で」「ツアーですら無い」「一人20万は超えるであろう」ロンドン卒業旅行へ行くのをあっさりと認めてくれるくらい聞き分けが良い。

 これが、「今の」理想の結晶なのだろう。そこには対立も、絶望も、葛藤も、何もない。「人より上の地位」や「財産」「誰もが羨む理想の異性」をつかみとる「戦い」や「競争」に満ちた青春ではなく、ただ平穏で幸せな日々が永遠に続いてくれるといいという、小さく、ささやかな「箱庭」の幸せ。

 その対価として、彼女らには「成長」も「変化」もない。当たり前だ。彼女らには、成長する必然性もないし、試練もなかったのだから。

 体が大きくなることは、イコール「大人になること」ではない。かつてどの社会にも「大人になるための通過儀礼」あるいは「大人であることを証明する装飾」などが存在した。「大人」とは周囲に認識されることで発生し、かつ、自分が「大人になった」ことを自覚することで確立する、社会的・精神的存在なのである。それがない以上、彼女らはまだ「未成年」であり、「責任を負わなくてもいい立場」である。しこうして、彼女らは「箱庭」の設置場所を大学に変えただけで、高校時代と同じ存在のまま、篭り続ける。


 「箱庭」が壊れるその日まで。


 「理想のモラトリアム」を描いたこの作品の最後に流れる「ふわふわ時間」という曲名には、象徴的なものを感じて仕方ない。大人でもなく、さりとて子供でもなく、厳しい嵐に遭うこともなく、目指す未来も無く、ただまったりと過ごしている彼女たちの時間は、まさしく「ふわふわ」と漂っている「時間」だと思うからだ。

 いずれ彼女たちに訪れるモラトリアムの終焉は、「卒業」や「就職」という時間切れのようなものかもしれないし、両親などの「庇護者の喪失」かもしれない。あるいはもっとありがちに「喧嘩」や「意見の相違」、「恋愛」や「性交渉」を経て『恋人』や『別の友人』など「もっと居心地の良い箱庭を見つけた」という理由かも知れない。

 だが『箱庭の崩壊』は悲劇ではない。むしろ「箱庭」が生まれ、維持できていたその時間こそ、異常であり、奇跡なのだ。「箱庭」とそこで共有した時間は、恣意的に作れるものでもなく、また取り戻せるものでもない。それゆえにかけがえなく、また輝きを放つものであることを、我々は知っている。

 知っているからこそ、この映画を見て、ほほえむのだ。


 かつて、その時間を過ごしたものは、懐かしい「あの頃」を思い出して。


 これから過ごすものは憧憬を持って。


 そして、過ごせなかったものは、


 ああああああリア充羨ましいいい!!!!! 俺もそんな青春送りたかったああああ!!!! 爆発しろおおお!!! いや、俺も入れてくれええええ!!!! 二次元ー! どうやったら二次元いけるんですかああああああ!!!!! あずにゃんぶひいいいいいい!!!!!

という、 愛 憎 入 り 乱 れ る マ グ マ の 如 き 情 念 と 怨 念 を も っ て 。


 いや、僕は違いますよ! 確かにリア充羨ましいとか思ってますけど! 俺もそんな青春送りたかった思ってますけど! リア充爆発しろと思ってますけど!

 だってほら、僕!


 ム ギ ち ゃ ん 派 で す か ら !


 「あずにゃんぶひいいいいいい」とか言ってないし! 俺は違うんだー! だから二次元行かせろおおおおおお!!!!  ムギちゃんぶひいいいいいい!!!! 青春カムバーーーっく!!!!

2012年1月5日木曜日

ネタバレ感想。映画仮面ライダーフォーゼ×仮面ライダーオーズ。

友人O夫妻に誘われて、『仮面ライダーフォーゼ×仮面ライダーオーズMOVIE大戦MEGAMIX』の映画観に行ってきたよ!

 関係ないけど、仮面ライダー始まる前の『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン』の宣伝PVに、自分でもびっくりするぐらいテンション上がった。だってギャバンが蒸着したり、ドルギランが空飛んでたりするんだぜ!? ぬおー! これは見に行かねば!


 それはさておき、映画感想。

 まず『仮面ライダーフォーゼ×仮面ライダーオーズMOVIE大戦MEGAMIX』。


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↑劇場でもらったポストカード


『40周年を迎えた特撮テレビドラマシリーズ『仮面ライダー』の劇場版。五部構成で、世界征服を企む謎の財団と、フォーゼ&オーズをはじめとする仮面ライダー軍団との壮大な激闘を描く。』
gooの映画の解説より)

という作品であり、この5部構成というのが、

突如天空から降ってきた隕石と、それに付着した謎の物質をめぐって7人ライダー(1号~ストロンガーまでの7人のライダー)が闘う「第一章 幕開け」

隕石によって時空が歪み、40年後の世界から戦いを好む残虐な仮面ライダーポセイドンがやって来る。ポセイドンは放浪の旅から帰国した仮面ライダーオーズを襲い窮地に追いやるが、かつての戦いで消滅したはずのアンクが出現し、再びコアメダルを使って戦う「第二章 仮面ライダーオーズ」

仮面ライダーWが風都で財団Xの目的を探る一方、7人ライダーが敵の罠にかかって捕らえられる「第三章 風都 暗躍する陰謀」

天ノ川学園高校で行われる文化祭の中、空から降ってきた美少女美咲撫子。撫子に一目惚れした如月弦太朗は、なぜかゾディアーツに追われる彼女を守ろうとする。その戦いのさなか、撫子も仮面ライダーなでしこに変身して……。「第四章 仮面ライダーフォーゼ」

フォーゼ、オーズ、Wが追っていた敵の計画の全貌が明らかに。彼らは一丸となって最後の戦いに挑む。「第五章 MOVIE大戦 MEGA MAX」

という構成になっておりました。


 脚本はメインとしてフォーゼの中島かずき氏。仮面ライダーオーズ部分のみ小林靖子氏が担当するという形になっております。かたや超人気劇団『劇団新感線』の座付き作家として数々のヒット作を手がけた中島氏と、『侍戦隊シンケンジャー』をはじめ幾本もの人気シリーズを手がけ現在の特撮界をリードする小林氏という二大脚本家がタッグを組んだだけあって、笑いあり見せ場ありの、非常に気合の入った楽しい内容でした。元来特撮大好きの中島かずき氏だけあって、ライダー達が戦闘の前後に「見得を切る」シーンがツボを抑えてて大変格好よかったです。あと、女性陣のスカートの短さとカメラアングルがあざといこと、あざといこと。特に仮面ライダーナデシコはピタっとした衣装だけあって(以下略

 それにしても、これといいグレンラガンといい大江戸ロケットといい、本当に中島かずき「空からやって来る純粋無垢なヒロイン大好きだなあ!」と思った。俺も大好きだ!!


 ただ、いかんせんボリュームがなあ!


 上のあらすじ見てもらったら、なんとなく分かってはいただけると思うんですが。なんと言いますか。


 盛 り 込 み す ぎ て お 腹 い っ ぱ い 。


なのでありますよ! だいたい、2時間に盛り込まねばならない大人の事情による「縛り」が多すぎんだよなあ。

 主役だけでオーズ、フォーゼ、Wの3組があって、それぞれにドラマと見せ場がないといけない。

 彼らを支援する「7人ライダー」は、”伝説(レジェンド)”としての威厳をもたせ、思い出補正の強いおっさんを満足させるためにも、それなりに活躍させねばならない。でも主役は現行のライダーたちなので、あまり活躍させすぎてもいけない。

 子供が主ターゲットなので、飽きさせないように戦闘シーンはバンバン入れなければならない。

 今やってるシリーズ(フォーゼ)の「今後」にからむシーンも入れなければならない。

 かてて加えて、今回は映画の中に仮面ライダーオーズのアフターストーリーを丸々一本、組み込んでいるのですよ。

 それが「第二章」なんですが、これ、オーズのアフターストーリーとしては、すごくきれいにまとまった佳作でした。ホント、これだけ取り出して最終話としてTVで放映してたら、オーズの評価がさらに3割増しになったんじゃねーの?ってくらいの。

 ただ、「オーズ」の話として完璧に出来上がってるせいで、Wもフォーゼも完全に蚊帳の外。一応オーズのコアメダルを財団Xが狙ってるってつながりはあるんだけど、完全にオマケみたいになってるの。

 そんな話を、贅沢にもTV1話分の時間、きっちり使って描いてるのね。 そ ら 時 間 足 ら な く な る わ 。


 正直、7人ライダー削ってほしい。そしたらもっとオーズ、フォーゼ、Wの描写に費やせる時間が増えて、クオリティ上がったと思う。「おっさんが喜ぶだろー」と思っていれてくれてるんだろうけど、7人で敵アジトに策もなく突っ込んだ挙句たった一人の敵に返り討ちにあい「コアメダル」と「スイッチ」にされて監禁なんて姿見せられたら「……お前ら馬鹿だろ」って脱力するだけだっての! せっかくの中島かずきなんだから! もっと自由に腕を震わせてあげて!! みんなもそう思うでしょ!? と、終了後、熱く語ろうとして周りを見回してみたらですね。


 幼 稚 園 児 の ち び っ こ ば っ か り 。


「楽しかったねー」
「うん、バリバリーって戦って!」
「あれ、Wゆーねんで。前のやつやねん!」


 あ、うん。ちびっ子だもんね。

 そうだよね。


 そんなことどうでもいいよね。

 格好いいライダーがたくさん出てくるほうがいいよね。


 む し ろ お 前 が 退 場 し ろ っ て 感 じ だ よ ね 。


 すみません! 自重します! 今後は自重します!!


 見 に 行 く こ と 以 外 自 重 し ま す 。


 待ってろギャバーン!! 若さってなんだー!!

2012年1月1日日曜日

あけましておめでとうございます。

あけましておめでとーございマース。

 年末「年越しそば食べなきゃ!」って23時50分ごろ1階降りて行ったら、オカン風呂中。いかん、風呂上がるまで待ってたら年が変わってしまう! 今年はそば食いながら年越すつもりだったのに!

 仕方ないんで麺つゆ薄めて出汁にして、自分で茹でて食った。上に載せるもん作ってるヒマもないから、天かすだけかけて、と。はふ、はふはふは! うん、出汁薄くてまずい! さすが俺の作るもんだぜ! ちゅるん! ズビ! ズビズビズビ! ズズズズズ~っと。ぷはー、ごちそうさまでした!(ドン!)


(TV)『あと、3分で今年も終わりです』


 早 く 食 い 過 ぎ た 。

 ええー!? だから、食いながら年越す予定なんだってば! ソバ! ソバ追加ー!! 間にあえー! 俺のコスモよー!!



 ゴーーーーーン。




●今年の初TV
ゆく年くる年。東大寺。

●今年の初挨拶
ドイツの弟。

●今年の初アニメ
gdgd妖精s。

●今年の初ネット
コミケ81 3日目 2ちゃんねる 実況 簡易まとめ:【2ch】ニュー速VIPブログ(`・ω・´)

●今年の初雑誌
NEWSWEEK 2012 1・4/11

●今年の初読書
JOJO’S BIZARRE ADVENTURE OVER HEAVEN
著者: 西尾 維新,荒木 飛呂彦

●今年の初音ミク
雑音ピク

●今年の初夢
この前買った折りたたみ自転車組み立ててたら変形合体。

●今年の初めての瞬間
 左 手 に そ ば の 袋 、 右 手 に 鍋 持 っ て 棒 立 ち 。



 今年もよろしくお願いしまっす!